金庫の鍵を、金庫の上に置いていた。パスワード管理アプリの「緊急キット」を、メモから救い出した話(やさしい終活 Vol.37)
やさしい終活の片づけをしていて、ひやっとしたことがあります。
今日は、その「ひやっと」を、正直に書いておきます。同じことをしている人が、きっといると思うから。
終活の片づけで、見つけてしまった
私はパスワードを、専用の管理アプリ(1Password)にまとめています。
マスターパスワードを一つ覚えておけば、もしものとき、家族がそれを開いて、すべてにたどり着ける。そういう仕組みです。
ところが、終活の見直しをしていて、気づいてしまいました。
その管理アプリの「緊急キット」を、ふつうのメモアプリに、鍵もかけずに保存していたんです。
「緊急キット」って何?
緊急キットというのは、パスワード管理アプリに入るための、いちばん大事な紙のことです。
そこには、こんなものが書いてあります。
- サインインに使うメールアドレス
- マスターパスワード(自分で決めた、いちばん大事な合言葉)
- シークレットキー(アプリが発行する、長い長い鍵)
この三つがそろうと、私の金庫は、まるごと開いてしまう。
つまり、いちばん守らなきゃいけない一枚なんです。
それは、金庫の鍵を金庫の上に置くこと
その大事な一枚を、暗号化されていないメモに置いていた。
しかもそのメモは、クラウドで、ほかの端末にも自動でそろう設定でした。
相棒のAIに、こう言われて、はっとしました。
「それは、金庫の鍵を、金庫の上に置いているのと同じだよ」
せっかく頑丈な金庫を用意したのに、その鍵を、だれでも触れる場所に置いていた。
気づいたときは、ちょっと血の気が引きました。でも、気づけてよかった。
どう片づけたか
やったことは、とてもシンプルです。
- メモに書いていた緊急キットの中身を、すべて削除した
- その内容を、暗号化された金庫(パスワード管理アプリ)の中に移した
- 「最近削除した項目」も、空にした
3つめが、意外と大事でした。
メモは、消したつもりでも「最近削除した項目」にしばらく残っていることがあります。そこまで空にして、やっと片づけ完了です。
シークレットキーは、紙で一枚、金庫の外に
もうひとつ、相棒に教わって、なるほどと思ったことがあります。
シークレットキーだけは、紙に一枚だけ印刷して、金庫の「外」に置いておくといい、と。
通帳や印鑑と一緒に、たとえば引き出しの奥に。
理由は、こうです。
新しいスマホやパソコンで、管理アプリに入り直すとき、このシークレットキーが必要になります。
でも、もしそれを金庫の中だけにしまっていたら。金庫から締め出されたとき、肝心の鍵が取り出せなくなってしまう。
だから、予備の鍵は、家の中の安全な場所に、紙で一枚。
やさしい終活 Vol.37 まとめ
- パスワード管理アプリの「緊急キット」は、いちばん大事な一枚
- それをふつうのメモに置くのは「金庫の鍵を金庫の上に置く」のと同じ
- メモから消して、暗号化された金庫の中へ移す
- 「最近削除した項目」まで空にして、やっと完了
- シークレットキーだけは、紙で一枚、金庫の外(通帳や印鑑と一緒)にも
さいごに
便利な道具ほど、使いはじめに渡される「最初の鍵」を、つい無造作に置いてしまいます。
私も、そうでした。
でも、終活というのは、こういう小さな抜けに気づける時間でもあるのだと思います。
こわがらなくて、大丈夫。
一つずつ、気づいたところから、片づけていけばいい。
私も、そうしています。
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