yurura life

透析看護師20年。体を壊して気づいたこと。

眠らせた失業保険を、いつ起こすか。満了日から逆算する手順(生きていく手順書 Vol.16)

眠らせた失業保険を、いつ起こすか。満了日から逆算する手順(生きていく手順書 Vol.16)

2026年7月20日

眠らせた失業保険を、いつ起こすか。満了日から逆算する手順(生きていく手順書 Vol.16)

Vol.2で、失業保険を「眠らせて守る」手続きを書きました。

受給期間延長。働けないあいだ、権利の時計を止めておく手続きです。

あの記事は「ここまでやれば安心」で終わっています。

でも、続きがあるのです。

眠らせた権利は、いつか起こしに行かないといけません。そして、待ってもらえる年数には、上限があります。

今回は、その「いつ」を数える手順です。

通知書を、もう一度開く

延長の手続きをしたとき、持ち帰った紙のなかに「受給期間延長の通知書」があります。

そこに、こう書いてあります。

■ 延長できる期間:お仕事が探せる状態になった時点まで。ただし、最長3年間

■ ○年○月○日まで

この日付が、今回の主役です。

私はこの通知書を、ファイルにしまったまま8か月ちかく、開いていませんでした。先日開いて、初めて自分の日付を確かめました。

まだの方は、まず通知書を出してきてください。ここから先は、その日付を見ながら読むと、ぜんぶ自分の話になります。

仕組みのおさらい。時計は止まっている、でも永遠ではない

失業保険は本来、退職の翌日から1年以内に受け取り終える決まりです。

延長の手続きをすると、働けないあいだ、この時計が止まります。

止めておけるのは、最長3年。

通知書の日付は、「ここまでは止めておけますよ」という上限の日なのです。

上限の日を過ぎると、どうなるか

ここが、いちばん知っておいてほしいところです。

上限の日を過ぎると、まだ働けない状態のままでも、時計が勝手に動き出します。

そして、受け取れるはずだった日数が、うしろから欠けはじめるのです。

権利が一度に消えるわけではありません。でも、ゆっくり減っていく。

「気づいたら、もらえる日数が半分になっていた」は、起こりうる話です。

全額もらうための、逆算式

だから、式はこうなります。

■ 通知書の上限の日 −(自分がもらえる日数 + 待期7日)− 余裕1〜2か月 = 起こしに行くリミット

「自分がもらえる日数」は、人によって違います。

■ 勤めた年数が20年以上で、自己都合(病気などの正当な理由あり)の場合:150日(約5か月)

■ 障害者手帳のある方は「就職困難者」という枠になり、45歳以上なら360日(約1年)

同じ人でも、ルートによって5か月と1年。逆算の答えがまったく変わります。

自分がどの日数になるかは、ハローワークで確認できます。電話でも教えてもらえます。

わたしの逆算

私の場合、退職が10月末でした。上限は、その3年後の10月31日。

そこから日数と待期をひいて、余裕をみて。

「この夏までに行けたら全額。ここを過ぎたら欠けはじめる」という自分のリミットが出ました。

出た日付は、カレンダーに書きました。

体調の波のなかで暮らしていると、月日はあっという間に過ぎます。実際、私は8か月ちかく、通知書のことを忘れていました。

数える作業は、30分もかかりません。でも、数えたのと数えていないのとでは、安心がまるで違います。

起こしに行く日の、持ち物3点

リミットより前に「働けそう」と思える日が来たら、ハローワークへ。持ち物はこの3点です。

■ 就労可能等証明書(医師に書いてもらう用紙。延長手続きのときに先に渡されています)

■ 離職票2(延長の証明印が押されたもの)

■ 受給期間延長の通知書

3点とも、延長の手続きをした日に持ち帰った、あのファイルの中にあります。あの日の自分が、次の自分のために揃えておいてくれた道具です。

大前提。逆算は、急かすためのものではない

順番を、間違えないでください。

先に来るのは「働けそう」と自分が思えて、主治医もそう言ってくれる日です。日付がその日を連れてくるわけではありません。

傷病手当金が終わって、体調が戻ってきたら。それが起点です。

じゃあ、なんのための逆算かというと。

「まだ大丈夫」を、数字で確かめるためです。

私はリミットを数えてみて、思ったより先だと分かりました。あわてなくていいと、紙が教えてくれた。それだけで、今日の療養に集中できます。

失業保険は、逃げない。でも、数えておく

Vol.2の締めに、こう書きました。失業保険は、逃げない。

いまも、その通りだと思っています。

ただ、こう付け足します。

逃げないけれど、待ってくれる年数には上限がある。だから一度だけ数えて、カレンダーに書いて、また眠らせておく。

その30分で、あなたの「いつか」は守られます。

ぼちぼち、いきましょう。


ゆるら(透析看護師歴20年)

▼ あわせて読みたい