半信半疑のまま、動けずにいた。自立支援医療(精神通院)の申請の手順(生きていく手順書 Vol.15)
「自立支援医療って、受けられるんじゃない?」
家族からそう勧められたのは、初診のころでした。 でもわたしは、半信半疑のまま、動けずにいました。
わたしなんかが対象になるんだろうか。 手続きって、むずかしいんじゃないだろうか。
動けたのは、離れて暮らす姉のおかげです。 姉も通院していて、「主治医が、うつ病で自立支援医療を受けられるから診断書を書きます、と言ってくれた」と教えてくれました。
同じ病名のわたしも、対象になる。 そう思えて、やっと調べはじめました。
この記事は、その申請を実際にやってきた日の記録です。 これから申請する誰かの、下調べの手間がすこしでも減りますように。
■ 自立支援医療(精神通院)とは
心の通院にかかる医療費の、自己負担を軽くしてくれる公的な制度です。
ふつう3割の自己負担が、1割になります。 さらにわたしの場合(大阪市の国民健康保険)は、その1割分も大阪市が持ってくれるので、実質の自己負担はなくなります、と窓口で説明されました。
通院が長くつづく病気だからこそ、この差はとても大きいです。
※制度のくわしい中身やお金の扱いは、自治体によって違いがあります。かならずお住まいの自治体の窓口やサイトで確認してください。
■ 手順1: 前の日に、用紙を2枚準備する
区役所のサイトから、2枚ダウンロードします。
・自立支援専用の診断書の用紙 ・自立支援医療(精神通院)新規申請書
主治医に書いてもらう診断書は、ふつうの診断書ではなく「専用の用紙」が必要です。ここがいちばんの注意どころ。
わたしは家にプリンターがないので、コンビニのネットプリントで印刷しました。 スマホからPDFを登録して、店頭で印刷するだけです。
■ 手順2: 主治医に診断書を書いてもらう
受診の日に、専用の用紙を持って行って、診断書をお願いしました。
文書料は、わたしのクリニックでは3,000円でした(金額は医療機関によって違います)。
もし用紙を忘れても、あきらめないで一度聞いてみてください。 わたしは当日、用紙のファイルを家に忘れましたが、「用紙はこちらのパソコンにあるから大丈夫ですよ」と先生が言ってくれました。
■ 手順3: 区役所の保健福祉課の窓口で申請する
持って行くものは、3つでした。
・マイナンバーカード ・専用の診断書 ・新規申請書
わたしが行った日は、待合にひとりもいなくて、わたしだけでした。 書き方は、窓口の方が説明しながら教えてくれます。ひとりで完璧に書けなくて大丈夫です。
書いたのは、通院しているクリニックの名前と住所、調剤薬局の名前と住所。 お薬手帳など、名前と住所がわかるものを持って行くと、ここが楽になります。
訪問看護のことも聞かれました。 「将来は利用する予定です」と答えると、こう教えてくれました。
「利用するときは、まず主治医に相談すると、ケアマネジャーさんを紹介してもらえます。決まったら、この紙に1行追加しますので、また窓口に来てくださいね」
あとから足せる。それがわかって、安心しました。
■ 手順4: 受領証を持ち帰って、見せる
窓口で、日付と受付印の入った「受領証」をもらいました。
これを、主治医と調剤薬局に見せるように説明されました。
結果(受給者証)は、2〜3か月後に届きます。 届け先は基本、主治医のところ。もし自宅への郵送を希望する場合は、申請書の氏名・住所の記入欄に書いてください、と説明がありました。 わたしは「基本通りでお願いします」と、主治医あてにしました。
■ 正直に書いておきたいこと
クリニックと区役所、2か所をまわる外出は、思ったよりも緊張しました。 わたしは頭痛が出て、帰宅後はしっかり休むことになりました。
だからこれから行くあなたへ。
1日で2か所が重そうなら、診断書の日と申請の日を分けて大丈夫です。 そして申請の日の午後は、はじめから「休む」の予定にしておいてください。 手続きは、思っている以上に体力を使う仕事です。
■ かかったお金のまとめ
・診断書の文書料: 3,000円(医療機関により異なる) ・申請そのもの: 無料 ・申請が通ったあと: 自己負担1割(大阪市国保のわたしは実質0円)
■ おわりに
半信半疑のまま動けずにいた日々を、いまは、すこしもったいなかったなと思います。
でも、責めてはいません。 心が弱っている時に、新しい手続きへ踏み出すのは、それだけで大仕事だからです。
わたしの背中を押したのは、離れて暮らす姉のひとことでした。 この記事が、誰かにとってのそのひとことになれたら、うれしいです。
ゆるら